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【アーユルヴェーダから学ぶハーブ】薬に頼らない健康と病気予防

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この記事でわかることは次のことです。

アーユルヴェーダ、漢方で使われているハーブの種類と効能

「ストレス」は不可避、問題は「どう付き合うか?」

ほとんどの人がストレスにさらされているかどうかという質問に対しては「YES」と答えるはずです。

でもストレスをコントロールできているかどうかという質問があれば 「NO」と答える人がほとんどだと思います。

ストレスを常にコントロールすることは不可能に近いかもしれませんが、それらに対して抵抗する力をつけたり、体に現れる症状を改善することは十分に可能です。仕事や家庭での責任感、住んでいる住宅や地域からの環境のストレス、食品に含まれる添加物や栄養素の過剰摂取もしくは欠乏など身近にはストレスが溢れています。

ストレスを医薬品などで軽減するという方法もありますが、副作用の心配がついて回ります。ストレスを軽減して、さらに副作用の不安ができるだけ少ないものとして、古代から伝えられている漢方やハーブが人気があります。最近ではそれらの効能を凝縮させたサプリメントもたくさん売られています。

ストレスを軽減し副作用が少ないハーブ

日本でも古くから漢方は日常生活に取り入れられていますし、その効果も副作用が少なく体に優しいものとして認知されていると思います。欧米においてはアーユルヴェーダなどで用いられるハーブもとても人気があります。

ハーブだけで全てのストレスが軽減するということではなく、食品や栄養サプリから、高品質の水溶性クエン酸マグネシウム、オメガ3、ビタミンD、亜鉛などの栄養素の適切な補給が不可欠です。さらに、汚染されていない飲料水、瞑想、鍼治療、自然の中での時間、そしてヨガも、心身ともに健康を維持するのに役立ちます。

精神的にも身体的にも効能があり、重宝されているハーブの7つです。

アシュワガンダ(ashuwaganda)

アシュワガンダはアーユルヴェーダにおいて、何千年も使われているハーブです。その効能は、抗酸化、老化防止、長寿、新陳代謝、ストレス耐性などが多様です。その作用は神経系や副腎に影響を与えます。アシュワガンダに含まれる成分は、ストレスホルモンであるコルチゾールの血中濃度を下げることがわかっています。
コルチゾールの血中濃度が高い状態が長く続くと、他のホルモンが過剰になったり、不足したりしてしまいます。特に、脳内の神経伝達物質がバランスが崩れて、不安障害、うつ病や睡眠不足の原因になってしまいます。

アシュワガンダについて詳しく知りたい場合はこちら!

ジャタマンシ(Jatamansi)

ジャタマンシはスパイクナード、甘松香とも呼ばれます。ストレスや不安を軽減する効能があることから、アーユルヴェーダにおいて長く使用されているハーブです。主な作用は、神経伝達物質の分泌のバランス調整し、心を落ち着かせるリラックス効果があります。精神的な乱れを整えることができます。精神を安定させることができ、思考も安定します。うつ病、不安障害、双極性障害の症状を抑えることができるとされます。ストレスフルな日常を過ごしている人に、良質な睡眠をもたらすことができます。(1)

ジャタマンシについて詳しく知りたい場合はこちら!

アストラガルス(Astragalus)

アストラガルスはさまざまな病気や怪我に対しての効能があるとされています。免疫をあげるために使われることがもっとも多いですが、抗ストレス作用のある物質を含むため、精神的、身体的、感情的なストレスを緩和する作用があります。(2)

バレリアンルート(Valerian root)

バレリアンルートは鎮静剤として使われることが多く、不安障害、不眠、パニック発作、頭痛、月経痛、消化器の痙攣の症状を抑えます。
バレリアンルートがGABAの分泌を促進することがわかっています。GABAは脳内の伝達物質で、ストレスに対しての抵抗力をあげることができます。(3)

バレリアンルートについてはこちら

ジョティシュマーチ(Jyotishmati、Celastrus paniculatus)

セラストラス(Celastrus paniculatus Wild(Celastraceae))として知られるジョティシュマーチは、アーユルヴェーダで最も重要な薬用植物の1つです。喘息、関節炎、痛風、脳機能障害、およびハンセン病を治療するために、アーユルヴェーダ医学で使用されています。セラストラスのオイルは、関節炎による疼痛や皮膚の炎症を抑えるためにマッサージオイルとして使用されます。

ゴツコラ/Gotu Kola

ゴツコラとは「長寿のハーブ」としてアーユルヴェーダ医薬において重要なハーブです。ゴツコラの効能は、認知機能や集中力のアップ、お肌のトラブルの改善、肝臓や腎臓の働くも促進することがいくつかの研究でわかっています。(5)

クルクミン

ウコンの成分であるクルクミンには抗炎症、抗酸化作用が優れています。ウコンのクルクミン含有量は全重量に対して3%ほどしかありません。効果を得るためには1日に1グラム以上を摂取しないといけないので、食べ物だけで補うのは難しいので、サプリメントがおすすめです。(6)

シャンカプシュピ/Shankhpushpi

シャンカプシュピは、記憶力と認知機能の向上の作用があるとされ、アーユルヴェーダにおいて使用されています。朝顔のような花を咲かせるハーブです。
アーユルヴェーダや漢方において、不眠、不安障害、咳、てんかん、幻覚などの改善のために処方されています。(7)

フォルスコリン/Folskolin

フォルスコリンは、インド、ネパールなどで自生するシソ科の多年草で、アーユルヴェーダ医薬において、心臓病、喘息、気管支炎、便秘などの症状の治療に使用されています。いくつかの研究で、強心作用、気管支拡張作用、抗血栓作用、眼圧低下作用があることが示されています。さらに、テストステロンの分泌を促進させ、筋肉量の維持し、脂肪燃焼を助けます。(8)

ベルベリン(黄檗)/Berberine

ベルベリンには、糖尿病、高コレステロール血症、高血圧症を改善する作用のために処方されることが多いハーブです。
いくつかの研究において、潰瘍の痛みを抑え、血糖値を下げ 、コレステロール・血圧を下げる効果があることが示唆されています。(9)
https://www.healthline.com/nutrition/berberine-powerful-supplement

バコパモニエリ/ Bacopa monnieri

バコパモニエリは、バコパ、ブラフミ、ウォーターヒソップと呼ばれることもあります。記憶、認知機能、不安障害、甲状腺のトラブル改善のために、アーユルヴェーダにおいて処方されるハーブです。(10)

グドゥーチ(Guduchi/Guinchi/Amrita)

グドゥーチは、ストレス、不安、免疫力を高める強力なハーブとしての処方されます。アーユルヴェーダや漢方では、花粉症、関節炎、痛風、湿疹、肝臓の保護、免疫アップ、薬の副作用を減らすといった効果があるとされています。(11)

グッグル(ググルステロン)/Guggul

Guggulは、サンスクリット語で「病気を防ぐ」という意味の言葉です。アーユルヴェーダにおいて非常に重要なハーブであり、単体で摂取されることはあまりありませんが、他のハーブとの組み合わせで処方されます。抗菌、抗酸化、脂肪燃焼作用などがあることも研究結果で示唆されています。(12)

イチョウ葉・ギンコビローバ(抽出物)/Ginko Biloba

イチョウ葉・ギンコビローバは、高齢者の認知機能向上や、脳血管障害の改善の効能があるとされています。記憶力、集中力、頭痛、めまい、耳鳴りなどの聴覚障害の改善のために処方されることが多いです。他にも、不眠、季節の変わり目に起こるうつ状態、慢性疲労症候群(CFS)、統合失調症にも効能を発揮すると考えられています。(13)

参考文献

1)Inhibition of MAO and GABA: probable mechanisms for antidepressant-like activity of Nardostachys jatamansi DC. in mice.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18512329

2)The Antioxidant Effects of Radix Astragali (Astragalus membranaceus and Related Species) in Protecting Tissues from Injury and Disease.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26343107

3)Valerian for sleep: a systematic review and meta-analysis.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17145239

4)Effect of Jyotishmati (Celastrus paniculatus) seeds in animal models of pain and inflammation.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26166997

5)Evaluation of the anxiolytic and antidepressant effects of asiatic acid, a compound from Gotu kola or Centella asiatica, in the male Sprague Dawley rat.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26016167

6)Curcumin as a functional food-derived factor: degradation products, metabolites, bioactivity, and future perspectives.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29206254

7)An update on Shankhpushpi, a cognition-boosting Ayurvedic medicine.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19912732

8)Body composition and hormonal adaptations associated with forskolin consumption in overweight and obese men.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16129715

9)The metabolism of berberine and its contribution to the pharmacological effects.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28290706

10)Bacopa monnieri extract enhances learning-dependent hippocampal long-term synaptic potentiation.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28885486

11)Medicinal and Beneficial Health Applications of Tinospora cordifolia (Guduchi): A Miraculous Herb Countering Various Diseases/Disorders and its Immunomodulatory Effects.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28260522

12)NAFLD and Atherosclerosis Are Prevented by a Natural Dietary Supplement Containing Curcumin, Silymarin, Guggul, Chlorogenic Acid and Inulin in Mice Fed a High-Fat Diet.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28505074

13)Ginkgo biloba and its potential role in glaucoma.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29206653

14)Ginkgo biloba Extract in Vascular Protection: Molecular Mechanisms and Clinical Applications.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28707602

 

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